以前「桃の節句」・「雛祭り」についてのお話をしましたが、それに関連して今回は桃のお話です。
桃は春に花が咲き、夏に実がなります。
花は淡いピンク色で春の訪れを告げてくれます。
果肉はみずみずしくジューシーな食感と、優しい香り・甘味が魅力ですよね。
今からどちらの季節も楽しみで仕方ないです♪
ところで、その桃の種が生薬として使われているのはご存知ですか?
「桃仁(トウニン)」とよばれるもので、果肉から種を取り出して外の硬い殻を割り、中身を日干ししたものです。腸を潤し、血行を改善する作用があり、漢方薬にも配合されています。
腸を潤す効果は便秘の改善が期待でき、便秘によく使われる漢方薬「桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)」に含まれています。
また、血行改善は月経障害や更年期障害に働きかけます。
前回の牡丹皮のお話にも出てきた「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」という漢方薬は婦人薬として有名ですね。こちらにも桃仁が入っています。
果肉は甘くて優しい味ですが、桃仁は作用が強く、まれに体の負担になることがあります。先ほどの2つの漢方薬も、特に妊婦の方は注意が必要です。お薬を飲む際は、必ず医師や薬剤師、登録販売者に相談してくださいね。
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