冬が近づくと、かぜやインフルエンザにかかりやすい時期になりますね。
地域でインフルエンザが流行すると、学校では学級閉鎖や学校閉鎖など、少しでも蔓延を防ぐような対策がとられています。
西洋医学では、かぜやインフルエンザはウイルスに感染することによって起こるとされます。
かぜの原因となるウイルスは200種類以上あり、その種類や感染した部位によって、喉や気管支などの呼吸器に炎症が起きたり、発熱や悪寒を感じたり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状があらわれるとされています。
かぜやインフルエンザにかからないようにするためには、手洗い・うがいや、人ごみの中ではマスクをするなど様々な対策が言われています。
一方、漢方では、昔から、かぜの諸症状の原因は「風邪(ふうじゃ)」であると考えられています。
自然に吹く風はふつう心地よいものですが、強すぎれば体にとって不快なものに変わり、「風邪」となって体に悪影響を及ぼします。
体の構成成分である「気(き)」や「水(すい)」にはバリア機能があり、普段は「風邪」が侵入しようとしても、「気」のエネルギーが満たされていて「水」がバランスよく整えられていれば、体調をくずしません。
しかし、冬の寒さに対して体を温めるために「気」を使ったり(「温煦(おんく)作用」といいます)、乾燥によって「水」が消耗したりすると、抵抗力が低下して「風邪」が体に侵入してきて、体調をくずしてしまうのです。
そのため、体を温める食事をとることや、乾燥しがちな暖房をつけるときは加湿器も一緒に使うなど、「寒邪」や「燥邪」から身を守る工夫が大切です。日頃から規則正しい生活を心がけ、睡眠や栄養をしっかり取り、「気」を整えておきましょう。
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