【生薬の不思議な話 らっきょう編】

朝晩はまだ少し肌寒い日もありますが、日中の気温がぐっと上がってくる5月。

時には、「夏日」なんていう日もありますよね。

暦の上でも5月5日から19日頃までは二十四節季の「立夏(りっか)」といい、夏の始まりを実感できます。

そんな5月によく聞く言葉が、「五月病」。

環境の大きな変化にあわせて頑張っていた反動が連休明けになって返ってきて、「朝が起きられない」、「食欲がわかない」、「やる気が出ない」などの症状がでることがあります。

実はこの「五月病」、漢方では「気(き)」の乱れから生じていると言われています。

「気」というのは、ひとことで言うと生命エネルギーのことで、体の中を巡り人間の体を正常に保つことに役立っています。

「気」の乱れが生じると、「気鬱(きうつ)」や「気滞(きたい)」といった状態になり、その結果、前述したように「朝が起きられない」、「食欲がわかない」、「やる気が出ない」などの症状が出たりします。

そんな時には、「気」の流れをうまく循環させてあげることが大事です。

そこで今回は、今が旬の「らっきょう」をご紹介したいと思います。

らっきょうは中国原産で中薬学では韮白(がいはく)と言う名の生薬で、日本では畑の薬と言われるほど豊かな効能を持っています。

気の流れを改善してくれる他にも、野菜の中でもトップクラスの水溶性食物繊維を含み、便秘解消に効果があります。

ちょうどこの時期が旬なので、スーパーでも見かけますね。

皆様はご自身で甘酢漬けを作られますか?

おうち時間の有効活用として、ご自身のお好みの割合で漬けていただくのもいいですね。

去年に引き続き、例年とは違った生活環境で過ごしている方が多いかと思います。

手軽に取り入れられる養生の方法として、今回は食の養生をご紹介しました。

次回はお勧めの心養生についてお話ししたいと思います。

【再春館製薬所 公式ブログ】おうち漢方

『おうち漢方』は再春館製薬所の公式ブログです。 漢方というと、専門的なこと?難しい?ちょっと私にはわからない? でも、漢方の考え方は、古くから日本の風土や暮らしに密着し、ずっと前からの日本人の知恵、とでも言い換えられるほど、私たちの生活や日常に根付いているのです。だからこそ、私たちは肩ひじ張らず、毎日の生活に役立つ「漢方」の知恵を、わかりやすくお伝えしていきます。