先日ふと空を見上げると、夏の入道雲はすっかり影をひそめ、模様のようなうろこ雲が天高く広がっていていました。
雲からも季節の移り変わりを感じられますね。
その季節の移り変わりにあわせて、私たちの体も刻々と変化します。
漢方では自然界の気候の変化を「風」「湿」「暑」「燥」「寒」「火」の6つに分け、「六気(ろっき)」と呼んでいます。
六気自体は自然現象なので、体に害はありません。
しかしこれらの「気(き)」が強くなると、その変化が体に影響を及ぼし、不調の原因になるのです。
それが「風邪(ふうじゃ)」「湿邪(しつじゃ)」「暑邪(しょじゃ)」「燥邪(そうじゃ)」「寒邪(かんじゃ)」「火邪(かじゃ)」です。
漢方ではこれを「六邪(ろくじゃ)」と呼び、体の外側からくる病気の原因としています。
六邪は季節ごとに必ずやってきます。
これから先は、空気が乾燥する「燥邪」と、強い寒さの「寒邪」への対策が必要となります。
「燥邪」には、加湿器などで部屋の湿度を保ち、のどや鼻の粘膜の潤いを保つようにしましょう。
また、梨、レンコンなど体を潤してくれる食材も取り入れると、内からも外からも潤います。
「寒邪」には、3つの首(手首、足首、首)を温めて、体全体を冷えにくくしましょう。
衣服などで3つの首を温めること、お風呂では3つの首がしっかり浸かるように湯船に入ることがおすすめです。
それぞれの季節ごとの「邪」を意識し、健やかに過ごしていけたらいいですね!
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