【春の皿には苦みを盛れ!?】

1月が行き、2月が逃げ、3月も10日を過ぎ去ろうとしています。

この時期は、ご自身やご家族が新しい生活を始める準備をしているという方も多いのではないでしょうか。

ちょうどこの頃の二十四節気は「啓蟄(けいちつ)」です。


啓蟄とは、土の中で冬を過ごした虫たちが春の訪れを感じ、穴から出てくる頃のことを言います。

ちなみに「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが隠れている様子」を表していて、「土に隠れた虫」が開かれるので、啓蟄は虫たちが動き出す時期を指します。

虫たちも同じように新しい一年を始めようとしている頃ですね。

この時期は一雨ごとに気温が上がり、虫だけではなくワラビやゼンマイなどの春の山菜も土から顔をのぞかせます。

そんな春の食養生の言葉として「春の皿には苦みを盛れ」という言葉があります。

前回もお伝えしたように、この時期は「肝」の働きが乱れやすく、むくみやほてり、のぼせなどの症状が現れてしまうことがあるのですが、これらの症状を解消してくれる食材のひとつが、苦みのある春の山菜なのです。

春の山菜の独特の苦みは、新陳代謝を高め、冬の間に溜まった老廃物や余分な水分を外に排出してくれます。

さらに春の山菜は寒性のものが多いので、体の余分な熱も取り去ってくれるとされています。

ここでいう寒性とは食べ物がもたらす作用にかかわる5つの性質のひとつです。

詳しくはこちらをご参照ください。

https://kampo.saishunkan.co.jp/posts/8601746?categoryIds=612805

まさにこの時期に取り入れたい食材ですね!


春の山菜で代表的なものは、ワラビやゼンマイの他にも、菜の花やタラの芽、芽キャベツなどがあります。

さっと茹でていただいたり、カラっと天ぷらにしていただいたりしても美味しそうです。

冷えすぎが心配な方は、体を温める辛味の食材であるワサビ塩や山椒塩などで食べると良いかと思います。

皆様のお勧めの食べ方を教えていただけたら嬉しいです♪


【再春館製薬所 公式ブログ】おうち漢方

『おうち漢方』は再春館製薬所の公式ブログです。 漢方というと、専門的なこと?難しい?ちょっと私にはわからない? でも、漢方の考え方は、古くから日本の風土や暮らしに密着し、ずっと前からの日本人の知恵、とでも言い換えられるほど、私たちの生活や日常に根付いているのです。だからこそ、私たちは肩ひじ張らず、毎日の生活に役立つ「漢方」の知恵を、わかりやすくお伝えしていきます。