【熱中症と関係の深い水の巡りについて】


長かった梅雨も終わり、いよいよ夏真っ盛り。これから真夏に向けて、人間の体は徐々に暑さに慣れていきます。暑いときには末梢血管を拡げて末端の血流量を増やすことで、体の熱を逃がします。また汗を出して、水分が蒸発する気化熱によっても熱を逃がします。

ただ、梅雨明け直後の今はすぐに暑さに慣れることができません。梅雨の時期にすでに湿邪(「湿邪」についてはこちら→https://kampo.saishunkan.co.jp/posts/6327835)によって体内に水分を溜め込んでしまっているうえ、暑邪(「暑邪」についてはこちら→https://kampo.saishunkan.co.jp/posts/6615573)によって体に熱がこもり、ますます熱中症になりやすくなってしまいます。

まさにこの時期こそ熱中症対策が必要なのです。

まずは、夕方や早朝の涼しい時間帯を見計らって外に出て、徐々に外気温に慣らすことから始めてみてはいかがでしょうか。

また、打ち水をするだけでもいいかもしれません。日陰の地面に打った水が蒸発するときに周囲の気温を下げ気圧の差が空気の流れを呼んで風を起こしてくれるそうです。手間も費用もかからず、手軽に家庭で出来る暑さ対策としても有効ですね。

入浴して「水の巡り」を促すこともいいですね。暑いとついついシャワーで済ませがちですが、お湯につかることで、血液の循環もよくなり、汗をかくことで汗腺の機能が上昇し、溜めこんだ水分も出ていきやすくなります。特にこの時期は38~40℃のぬるめのお湯での半身浴がおすすめ。じんわり汗をかきながらゆっくり入ることができます。



そして、短時間の外出や入浴前後にはもちろん、一日をとおして水分をこまめにとることがとても大切です。知らず知らずのうちに体の水分は失われています。長時間の外出や、体を動かしてたくさん汗をかいた時は、スポーツドリンクや塩飴など水分とともに塩分も補給しましょう。




熱中症は、その日の体調が影響します。元々体調が優れない場合や、睡眠不足や十分に食事がとれていないときは、熱中症になりやすいといわれています。こんなときは無理に外出などはせず、休養するようにしましょう。

【再春館製薬所 公式ブログ】おうち漢方

『おうち漢方』は再春館製薬所の公式ブログです。 漢方というと、専門的なこと?難しい?ちょっと私にはわからない? でも、漢方の考え方は、古くから日本の風土や暮らしに密着し、ずっと前からの日本人の知恵、とでも言い換えられるほど、私たちの生活や日常に根付いているのです。だからこそ、私たちは肩ひじ張らず、毎日の生活に役立つ「漢方」の知恵を、わかりやすくお伝えしていきます。