【海のミルク!牡蠣がお勧めの理由とは?】

12月もあっという間に折り返し、本当に時が経つのが早く感じる今日この頃です。

寒さが一段と強まるこれからは、冬の外邪(がいじゃ)である「寒邪(かんじゃ)」の影響をさらに受ける季節です。

寒邪の影響を受けると、漢方でいう、血流や血液の働きに係わる「血(けつ)」が滞ります。

「血」が滞ると「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」全体のバランスが乱れて、「冷え」、「痛み」、「肌のトラブル」など、この時期特有のさまざまな症状を引き起こしてしまいます。

寒邪に関してはこちらをご参照ください。

https://kampo.saishunkan.co.jp/posts/11246513

そんな寒邪に負けないためには、この時期よく出回る「牡蠣(かき)」がお勧めです。

漢方では、牡蠣は「血」「水」を補うと言われていて、これらが不足しがちなこの時期には最適です!

また、牡蠣は、グリコーゲン、アミノ酸、ビタミン類、亜鉛などのミネラル類をはじめ、さまざまな栄養素を豊富に含むため、「海のミルク」と呼ばれます。

中でも「亜鉛」は、新陳代謝を活発にしてくれるので、お肌の細胞の再生が早くなり、ハリのあるキレイな肌を維持することに役立ちます。

牡蠣を食べるときに、レモンを絞ったり、ポン酢につけて食べたりすることが多いかと思いますが、クエン酸を代表とする酸やビタミンCは、亜鉛の吸収をサポートしてくれるので、実は味を美味しくするだけでなく、美肌の効果も高めてくれます♪

生薬としては、牡蠣の貝殻を焼成してから粉砕した粉を用います。

生薬名は牡蠣(ぼれい)といい、安中散(あんちゅうさん)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などの漢方薬に含まれ、主に気持ちを落ち着かせる効果があるとされています。

この時期の様々なお悩みを解消してくれることが期待できる牡蠣、お好みもあるかと思いますが、取り入れてみてくださいね。

【再春館製薬所 公式ブログ】おうち漢方

『おうち漢方』は再春館製薬所の公式ブログです。 漢方というと、専門的なこと?難しい?ちょっと私にはわからない? でも、漢方の考え方は、古くから日本の風土や暮らしに密着し、ずっと前からの日本人の知恵、とでも言い換えられるほど、私たちの生活や日常に根付いているのです。だからこそ、私たちは肩ひじ張らず、毎日の生活に役立つ「漢方」の知恵を、わかりやすくお伝えしていきます。