今日は便秘のタイプ別の診断とその養生についてご紹介したいと思います。
実は漢方では便秘は症状によって大きく分けると2つ、細かく分けると6つのタイプに分類することが出来ます!便秘がちの方は是非自分の便秘のタイプを知ってそれに合わせて養生を行っていただければと思います。
症状では「お腹が痛む」「お腹が痛まない」で大きく2つに分かれます。
本日は「お腹が痛む」場合のタイプ分けをご紹介させていただきます。
腸胃積熱(ちょういせきねつ)タイプ
○便秘が数日間続く、○便が固い、○おならが多い、○冷たいものが欲しくなることが多い、○暑がり、○尿の色が濃い
湿熱困脾(しつねつこんひ)タイプ
○排便したいが、なかなか出ない、○便が少量、○粘り気のある、または泥状の便が出る、○むくみやすい
肝鬱気滞(かんうつきたい)タイプ
○便が細い、○便が切れ切れでスッキリ出ない、○膨満感を感じたり、腹痛になったりする、○おならやゲップが多い、○イライラしたり、憂鬱になったり、怒ったりと、感情の起伏が激しい
「お腹が痛む」場合は上記3種に分けられています。
下記よりその原因と養生についてお伝えさせて頂きます。
―腸胃積熱タイプ―
生まれつき熱を持ちやすい性質の場合や、高熱の出る病気にかかった後などに、熱がこもって体の「水」のバランスが崩れることで大腸に水分が少なくなり、便秘がちになります。
・養生
体が熱いからといって、冷たい飲み物やアイスなどを食べて急激に熱を冷まそうとするのはかえって逆効果です。
バナナや柿、ビワ、キュウリ、レタス、白菜、ほうれん草、セロリなど体を冷やす効果のある寒性・涼性の食べ物や、リンゴやチンゲン菜などの熱をおさめる効能のある食材をとり入れて、自然に体内にこもる熱を取り除くようにしましょう。
―湿熱困脾タイプ―
普段の生活においての食べ過ぎや飲みすぎが原因とされています。栄養を過剰に摂取することで、体を冷やす「水」と温める「熱」が過剰になってしまいます。それにより体の巡りや血流が悪くなると、内臓の動きも低下し大腸の不調につながり、便秘がちになります。
・養生
食べ過ぎ、飲みすぎを控えるのはもちろんですが、ピーマンやチンゲン菜、リンゴなどの熱を下げる効果のある食べ物や、黒ゴマ、ごま油などの腸を潤す食べ物がおすすめです。
―肝鬱気滞タイプ―
「気」の流れを調整したり、胃腸の働きを助けて情緒を安定させたりする「肝」が不調をきたし、「気」が停滞してしまうことで胃腸の働きが乱れることが原因と言われています。
・養生
ミカンやレモン、キウイなど「肝」の機能を高める果物やニラ、紫蘇などの香りのある食べ物で「気」の巡りを改善したり、五臓の機能を調整して回復する効果のあるブロッコリー、カブ、ヒラタケなどをとりいれたりして、胃腸の働きを正常に戻していきましょう。
便秘がちの方は当てはまるものはありましたでしょうか、その方は是非養生実践してみて下さい!
「お腹が痛まない」タイプはまた次週にお伝えする予定ですので、しばしお待ちくださいね。
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