日中は暑い日もありますが、吹く風も秋らしく少しずつ過ごしやすくなってきましたね。
皆様いかがお過ごしですか?
今日は生薬(しょうやく)に関する道具についてのお話です。
皆様は「薬研(やげん)」という道具をご存知ですか?
薬研は生薬を砕いたりすりつぶしたりするための道具です。
金属製の器具で、細長い舟形で、中央がV字型にくぼんでいます。
中に生薬を入れ、円盤系の車に通した軸を両手でつかみ、前後に回転させて押し砕きます。
時代劇などで見かけたことがあるかもしれませんね。
そんな薬研ですが、その独特な形にちなんでつけられた地名が全国にいくつかあることをご存知でしょうか。
そのひとつは東京の港区にある薬研坂(やげんざか)です。道路の中央がくぼみ、両側が高くなっています。
また、青森県にある薬研温泉は、その湧き口が薬研のような形をしていたことから名付けられたそうです。
お城にはお堀があることが多いですが、その形が、U字型のものを箱堀(はこぼり)というのに対して、V字型のものを薬研堀(やげんぼり)と呼んでいたそうです。
地名だけではなく、こりこりしてお酒のおつまみにも最適なやげん軟骨も、形が似ていることから名付けられたそうです。
今では薬研を見かけることはあまりないと思いますが、こうして名前の由来に用いられていると思うと少し身近に感じられますね。
他にも生薬に関する道具や事柄などあれば紹介していきますね(^^
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