日本には、四季、二十四節気(にじゅうしせっき)、七十二候(しちじゅうにこう)といった季節を表す言葉が多くありますが、その中には聞き慣れない言葉もあります。
「白露(はくろ)」もその一つかもしれません。
二十四節気の十五番目にあたり、秋の季語でもあります。
具体的には、暑さが収まる「処暑(しょしょ)」を過ぎ、昼と夜の長さが同じになる「秋分」の間で、毎年9月8日頃、もしくは9月8日から「秋分」の前日までの期間と言われています。
では、白露にはそもそもどのような意味があるのでしょうか。
江戸時代の暦に関する解説書によると「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と記されています。
「秋の陰気が夏の陽気に交わるとき露が凝って白く見える」という意味で、暑さも少しずつ収まり始め、草花に朝露がつくようになる頃と言われています。
空には夏の代名詞である入道雲の出番が減って、代わりに秋らしいうろこ雲が見られるようになり、それまでは朝からうだるような暑さを感じていたのに、この時期になると朝晩は少しひんやりと感じられることもあります。
終わりゆく夏と訪れる秋の気配を同時に感じられる季節ですね。
熱中症の心配も少なくなることから、ジョギングやウォーキングを始める方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期でもあります。さんま、キノコ類、梨、柿など色とりどりの旬な食材を食卓に並べて、目にも美味しい食事を心がけてみてはいかがでしょうか。
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