【1月15日小正月に食べるといいものは…】

 1月15日は「小正月(こしょうがつ)」と言われています。旧暦を使用していた時代、日本ではこの小正月を「正月」としていました。今は、新暦の1月1日が正月ですが、旧暦での1月1日が今の新暦でいう1月15日にあたるため、そのまま「小正月」という形で残っています。今の元日、「正月」を「大正月(おおしょうがつ)」というのに対して、「小正月」と呼ばれているそうです。


 大正月は、家に豊作や幸せをもたらす神様を迎えるという行事に対し、小正月は、農作物に関する行事が多いとされています。

そのため、小正月の飾りには「餅花(もちばな)」というものがあります。これは、紅白のお餅をヤナギの枝に刺したもので、豊作祈願の飾りと言われています。お正月時期になると、よく見られるものなので、一度は見たことがある方も多いのではないかと思います。最近では、紅白のお餅だけでなく、緑や黄色など色とりどりのお餅がヤナギの枝に飾られるようになりました。

また、小正月で食べる行事食と言えば、「小豆粥(あずきがゆ)」と言われています。1月8日の鏡開きの投稿でも小豆について少し書かせていただきましたが、今回もう少し詳しく小豆の性質をご紹介したいと思います。

小豆は、秋から冬が旬と言われている食材です。「気血水」のうち「水」に影響する食材と言われており、利尿作用があり、むくみを解消すると言われています。

(気血水については、こちら→ https://goo.gl/bpV76z )

そのため、もともと体に水分が足りていない状態の方や尿が少ない方は余計に水分を出してしまうので、食べ過ぎには注意しましょう。また、消化不良を起こすこともあるため、しっかり煮て食べましょう。さらに小豆は、温めることも冷やすこともしない性質なので、熱証の方でも寒証の方でもいい食材です。


 小正月ということで小豆粥のご紹介をしましたが、お粥につかう白米は、「補中益気(ほちゅうえっき)」や「健脾和胃(けんぴわい)」などの胃腸を丈夫にして力をつけたり、消化吸収機能を回復してくれたりします。正月に食べ疲れしてしまったり、いつもと生活リズムが異なることで、胃が疲れやすくなってしまったりしている人にはいいメニューですね。


ぜひ、古くからある風習や行事を味わってみてください。

【再春館製薬所 公式ブログ】おうち漢方

『おうち漢方』は再春館製薬所の公式ブログです。 漢方というと、専門的なこと?難しい?ちょっと私にはわからない? でも、漢方の考え方は、古くから日本の風土や暮らしに密着し、ずっと前からの日本人の知恵、とでも言い換えられるほど、私たちの生活や日常に根付いているのです。だからこそ、私たちは肩ひじ張らず、毎日の生活に役立つ「漢方」の知恵を、わかりやすくお伝えしていきます。